スタッフインタビュー
では大学を中退された上で福祉の専門学校に行かれたわけですか?ご両親はせっかく大学に入ったのに、とはならなかったのでしょうか?
両親は逆に背中を押してくれましたね。システムエンジニアよりは断然こっちでしょって。
ボクもビックリするような両親の対応でしたね。(笑)
両親とも大学進学の時から疑問に感じていたみたいで、介護の方向に進むという話をした際には「絶対」まで付けて賛成してくれましたし、後押しをしてくれました。
専門学校の卒業後は?
専門学校を卒業後、グループホームに6年間勤務しました。
自身のスキルアップのために他の種別の介護業務をやってみたいとの思いから、思い切ってこちらに転職したのが3年前になります。
グループホームとこちら(特養)の違いってありますか?
全然違いますね。入居者の人数も違いますし、職員の人数も違います。 グループホームは定員が最大9名ですが、こちらはユニット一つに10名、それが二つありますので倍の人数の入居者さんの対応をすることになります。 ユニット型での対応は個人の居室が整っており、プライバシーの観点からも優れていると感じています。
この仕事の難しさってどんなところにありますか?
人対人ですので、機械的な対応は絶対にNGです。入居者さんの表情や言動で汲み取った上で臨機応変に対応しないといけないところでしょうか。
だからこそ、逆にコミュニケーションがちゃんと取れた時はやり甲斐を感じますね。
信頼関係が築けたと感じられた時はお互い笑顔で接することができます。
例え認知症の方でもこちらをちゃんと認識していただけますし、「通じ合えた」とボク自身も思わず笑みがこぼれます。
将来的にはどういうキャリア形成を考えられていますか?
この仕事に関わって前職と合わせると10年くらいになりますかね。
現場が好きなので、まだ現場の仕事を続けていきたいと思っています。
ありがとうございました。
保育園で勤務されていたとのことですが、5ヶ月でそこを辞められたとか?
そうなんです。他法人の保育園で給食業務をしていたのですが、栄養管理業務をやりたいという希望があってそれが保育園では叶わなかったんですよね。それで転職を決意しました。
今のお仕事というのは具体的にはどういった業務になりますか?
栄養ケア計画書に基づいての栄養管理業務が主な仕事になります。栄養ケア計画書を作成したり、入居者さんが食事されているところを見させてもらって食事形態があっているかどうかのチェックをします。 ムセがないか、口の中に溜め込んでないか、固いと飲み込みにくいので嚥下が上手くいってないな、とか、水分とかのとろみがあっているかなどを細かくチェックするようにしていますね。 うちの施設では食事形態は常食、軟菜食、ソフト食、ミキサー食の4種類に分かれるのですが、入居者さんの状況・状態を見ながら常食から軟菜食に変更したり、ミキサー食の方をソフト食に上げたりしています。(他職種と相談しながら)
給食業務から念願だった栄養管理業務に移られて、やり甲斐は感じられていますか?
それはもう管理栄養士の資格を活かしたいと思っていましたので、やり甲斐は感じています。 先ほどの食事形態のミキサー食をソフト食に上げたという話ですが、これなんかもう小躍りするくらい嬉しい瞬間ですね。 食事形態を上げるのってリスクも伴いますので、一度落ちた食事形態を上げるのはなかなか難しいんです。
変更は自分一人で決めるわけではないので、介護士さんや看護師さんなどと協力して食事形態を上げられた時は格別です。 食事形態の変更は下げることが当たり前だからこそ、上げられるというのはレアケース。 チームプレイでそれが叶った時は皆んな笑顔です。(笑)
入居者さんの反応をダイレクトに感じることができますよね
年に一回入居者さんに対して嗜好調査をしています。安全な食事というのは最も大切なことではありますが、同じくらい美味しさにもこだわりたいな、と。
味付けの濃い薄いは好みもありますし、そこの嗜好を確認する意味でも嗜好調査は重要だと思いますね。
この仕事の楽しさというのはどういう時に感じられますか?
入居者さんとのコミュニケーションに尽きると思います。お食事を終えた入居者さんから「美味しかったよ」「ありがとう」と言っていただけると嬉しいですし、楽しさを感じてます。
逆にしんどいと感じられる時はどんな時でしょうか?
看取りは慣れませんね。付きまとうものではあるのですが、管理栄養士として入居者さんに何をして差し上げられるか、はずっと悶々としている部分です。
お食事はできないのですが、私にできることはもう何もないの?となってしまいます。
入所当初は食べれさえすれば少しでも長く生きられるのではないかと思っていたのですが、食事を取ることで逆に苦しめてしまうということはここで学ばせていただきました。
となると、看取りでは管理栄養士としてできることは何もないということでしょうか?
そこなんです、私自身が悶々としているのは。 食事は取れませんが、食事って五感で楽しむものですよね。こちら側のエゴになってしまうかもしれませんが、せめて匂いだけでもお届けしたいと。 「お食事を置いておくので、匂いだけでも楽しんでもらってください」と介護士さんにはお伝えするようにしているんです。
それともう一つ、「私たちはあなたのこと忘れていませんよ」という意思表示もあってのことなんですけどね。食事時間なのに自分の食事が来ないのって寂しいじゃないですか。ここはあくまでも想像なんですけど、私が逆の立場だったらそうだなあって思って。
ありがとうございました。
どういう経緯で入社に至られたのですか?
高校時代簡単に入れるからという理由で(笑)有料老人ホームに入社しました。 筆記もなくて面接のみで審査というのが魅力的に映って・・・。だから介護士を目指してって感じじゃないんです。(笑)
そこからともの家に入所されたのはどういういきさつでしょうか?
そこで2年間働いたのですが、やっぱりちゃんと勉強したいなと思って、福祉の専門学校の門を叩きました。せっかくなら資格も取りたいと思っていましたし。
そこの先生からの斡旋もあり、こちらに入所しました。
勉強嫌いなのに福祉の勉強をされたんですね。
ともの家にされた決め手は何だったんでしょうか?
他の施設とは違ってユニット型ということで利用者の方との関わりも深そうでしたし、仕事も楽しそうに感じたからですかね。有料老人ホームでの仕事も楽しかったですけど。
実際入所してみて、その楽しさという部分は実感することができてますか?
認知症の方は長く一緒に居てもなかなか顔は覚えてもらえないものなんです。なのに出勤して挨拶すると「今日は来たの?」と喜んでくれて。昨日も一昨日も会ってるんですけどね。(笑)「一緒に○○○をしよう」「あんたは上手じゃけ」と何気ない言葉をかけてくれるんです。
業務に追われてキ~ってなってる時でも、入居者の方々とお話するとイライラしてちゃダメだなって思わせてもらってます。
やっていることは生活の介助なのですが、入居者さんとの時間はやはり楽しいと感じることが多いですね。
ではやり甲斐はどんな時に感じられますか?
入居者さんのできた!を感じる時でしょうか。
加齢とともに出来なくなることも増えていく中で、職員同士、そして他の職種の方たちとの関わりで、少しずつ出来ないことが出来るようになったと感じられた時はやり甲斐を感じます。
この仕事は一人で完結するように思われてますが、実際はチームで入居者さんお一人お一人に関わっているんです。
辛さを感じられる部分はどういうことでしょうか?
必ずお別れがあることでしょうか。
先日も106歳の方が亡くなられたのですが、あまりに突然で。前日までは普通に話せていたんですけどね。私はお休みのタイミングでその報告を受けて、せめてお顔だけでもと思って駆けつけました。安らかなお顔をされているのを見た時、この仕事をやっていて良かったと思えます。
このお仕事の魅力ってどこにあると思われますか?
長く続けられることだと思います。もちろん年取ってくると身体はしんどく感じることもあるかもしれませんが、私みたいに産休、育休を経て出戻ることもできますしね。
色んな入居者さんがいらっしゃいますけど、経験を積んでいくと四角四面で対応しなくてもいいってわかってくるものですし。だから長く続けられることにも繋がっているんだと思います。
ありがとうございました。
専門学校等を卒業されてはないとお聞きしましたが?
はい。3年の実務経験で取得できますので、まさに叩き上げで介護福祉士の資格を取得しました。
こちらに入所前に別の・・・?
デイサービスで勤務していました。ただそちらはパートでしたので、正社員として働きたいとの思いもあり、こちらが開設されると同時に入所しました。 子育て真っ只中で離婚したというのもあり、給与面からも正社員で、というのはずっとありました。 それまでは介護の「か」の字も知らない生活でしたけど。(笑)
入所の決め手はどういうところにありましたか?
面接時に感じた雰囲気がとても良くて、介護に対する思いを聞かせていただいた時に自分と同じ感覚だと感じた部分でしょうか。 施設の雰囲気もとてもフランクで、温かさを感じていました。 以前の職場がピリピリしていた職場だったということもあり、余計に素敵な雰囲気だなって。
実際入所して「こんなハズじゃなかった」と感じられたりは?
イメージ通りでしたね。上下の隔たりもないですし、施設長に自分の考えを伝えた時も、とても真摯に耳を傾けてくださいます。以前のデイサービスの施設長には「はは~っ」とへりくだる感じで接していましたけど、こちらはほんっとフランクに接してくださいます。
話しやすい雰囲気を作っていただけているので、もう何でも話してます。(笑)もちろんいいところばかりではありませんが、仕事をするということは色んなことがあるもんだと思ってますので。
おいくつくらいまでこの仕事はできそうですか?
実際定年は70歳くらいまで延長されそうな雰囲気ですが、デイサービスは送迎があるので車の運転がつきまといます。私自身は運転がいつまでできるだろう?という不安はありますね。
自分の身体も腰が痛い、どこどこが調子悪いとか出てきますので、そこの不安もあります。
ただ、この仕事自体は好きですので、長くは続けたいと思っています。
答えにくい質問かもしれませんが、辞められたいと思われたことはありますか?
それはないですね。お話したように身体の面では辛いと感じることはありますけど、辞めてやる!となったことはないんです。
ご家族から喜んでいただいて感謝される仕事ですし、ご家族の方が色んな相談事を私にしてくださるんですよね。
「あ、私でも人のお役に立ったり、人のためにできることがあるんだ」と思わせていただいて、結局この仕事が好きなんだなあって感じてます。
認知症の方は確かに同じ話を何度もされたり、なかなか私を認識されなかったり、と色々ありますけど、初めてその話を聞いたくらいのスタンスで接していくと通じ合える瞬間があるんです。 その瞬間がある限り、私はこの仕事に携わり続けたいと思っています。
ありがとうございました。
どういう経緯で入社されたのでしょうか?
高校卒業後、一旦地元の大学に進学しました。当時はシステムエンジニアとかに憧れていたのもあり、迷わず理系の大学に進学したのですが、なんかしっくり来ない。
ふと中学生の時に職場体験に行ったデイサービスのことが思い浮かんだんです。 嫌じゃなかったなあって思い返していると、いや、自分自身も楽しかったじゃんって。